ノルウェイの森

ちょっと前に村上春樹原作のノルウェイの森映画版をTSUTAYAでレンタルして観た。
感想としては、うーん、という感じ。
まず、直子の配役が菊池凛子なのに微妙な感じがした。演技は良かったけど、おれがイメージする直子はガッキーみたいなルックスだったのでがっかり感というか、外国人監督のイメージではこうなるんかなーというあきらめ。
そして、緑の水原希子。ルックスに不満はないのだが、あの演技はいただけない。
おれが考えるノルウェイの森というのは感性豊かで傷付きやすい若者たちが社会の荒波に呑まれながら自分たちは特別という選民意識を抱いて生きていく物語であって、それを唯一ぶち壊すのが緑というキャラクターの存在なのである。
それをあんな演技をされたら他の登場人物と変化がなくてキャラが埋没してしまっている。
まあこれは演技の問題というか演出の問題なのかもしれない。

あと、突撃隊の存在が軽く流されてしまったのはいただけない。原作ファンの人たちは素直に受け入れているのだろうか。

原作では、緑の父親にきゅうりを食べさせるシーンがとても印象に残る描写をしてた。あのやりとりで、主人公のワタナベくんの人となりを読者は理解できる重要な場面だ。
それも映画ではバッサリなくなって親父はダイジェスト的に扱われている。
んー。

とまあ村上春樹ファンの自分としてはいろいろ気になるところはあるけど、よいところもある。

まず、ファッションがその当時のオシャレな雰囲気が出てるのと、永沢さんとハツミさんの配役、演技が素晴らしいところ。

そんな感想を持ちました。